にし阿波甲虫館流 菌糸ボトルの詰めかた

はじめに

菌糸詰めを行うにあたり、トロ舟、菌糸崩し、パン切り包丁、園芸カップ、手袋を用意します。

●トロ舟は撹拌したり、添加剤を混ぜたりするので1番小さくても40Lは必要と考えてます。
●パン切り包丁は菌糸の被膜を剥いだり、菌糸ブロックの包装を切るのに使ってます。
●園芸カップはあると便利です。
●菌糸崩しは市販のものですが、BBQなどで使う金網でも代用できます。

被膜の除去

購入した菌糸ブロックの被膜を除去していくのですが、購入してから日にちを開けず、すぐ詰めないと被膜が厚くなり除去する部分が多くなるので、にし阿波甲虫館では、1週間以内に菌糸詰め作業を行うように努力はしています。空気に触れる面積が多い天面が厚くなりやすく、被膜を1番多く削りますが残り5面はパン切り包丁で撫でるように削いでます。包装袋の上で削ると削った被膜が捨てやすいです。販売されている菌糸の状態や種類によって包装袋内に水が溜まってる場合がありますが、拭き取りなどは不要です。またトロ舟内に入っても問題はありません。

菌糸を崩す

ここまでの工程をトロ舟のサイズに合わせて繰り返してます。40Lのトロ舟だと後工程を考えたら菌糸ブロック3個ぐらいが都合のいい個数かと思ってます。

ダマになってたら、すり潰してます。この時に被膜カスもある程度除去してます。
大きく目立つ被膜カスだけですけどね。

添加剤投入と撹拌

代々、添加剤入りの菌糸を与えて育ったクワガタの幼虫には添加剤を投入したほうが肥大化しやすく大型個体になる確率が上がると実感してますが、デメリットを挙げるとすれば、肥大化しすぎる場合もあり、肥大化し過ぎた場合は羽化不全を引き起こすリスクも伴います。デメリットを把握した上で適量を添加剤は入れてます。また野外採取品からの幼虫など昆虫の種類や累代状況に応じて添加剤は少なくしたり、そもそも入れない場合もあるので、この作業は必須事項ではないです。

にし阿波甲虫館では添加剤投入した場合は均一に混ざるよう結構撹拌には時間を結構使ってます。

今回の投入量は1ブロックに対して約8g程度です。たった8gと思うかもしれませんがこの8gを入れるのと入れないのでは成長スピードや幼虫体重など結構差が出てると感じてます。

ここ最近は加水して水分量の調整はしていません。
加水した場合、ボトル内に湿気がこもり結露が生まれやすくなり、その結露のもとは足した水分の割合が非常に高いと思ってるので加水しなくてイイって見解です。そもそも崩した菌糸ブロックを長期放置してない限り、乾燥してる菌糸って見たことないですし、そんな菌糸は初令幼虫用として使ってません。

菌糸をボトルに

某100円ショップのボトルの700ml,1000mlを使ってます。雌雄問わず最初の1本目として700mlのほうを小型クワガタ用で1000mlのほうをオオクワガタやオオヒラタなどの大型クワガタ用として使ってます。

詰め方ですが自詰め固さにムラが出ないよう同じグラム数でほぼ同じ高さになるよう気を遣ってます。ハンドプレスのレバー比やギヤ比を基にするとレバーを引くチカラの15倍以上の圧力で詰めています。結構ガチ詰めって表現で間違いないです。
詰める圧力にムラがあると、どうしてこうなったって場面において検証しずらい状況に陥りやすいのを回避するべくロット間での差が極力少なくなるようにしています。添加剤のグラム数もきちんと把握してないと次にも活かせません。だいたいコレぐらいで、こんな感じでってほうが詰めやすかったりもしますが再現性が落ちると思ってます。コンスタントにイイ虫をたくさんって理想に近づくための、にし阿波甲虫館なりの努力というか『こだわり』の部分です。

そんなこんなで

最近は”こうならカッコイイ”ってフォルムの昆虫がいろいろ誕生するようになってきたと感じてます。飼育環境よっていろんな正解があるなかで、にし阿波甲虫館の環境においては今のやり方、考え方が目指している正確に近づいて来てると信じて様々な作業や昆虫との共生を継続しています。